10年越しでJTAGデバッガの新製品を発売、Rustのデバッグにも対応:組み込み開発ニュース
京都マイクロコンピュータは、JTAGデバッガ「PARTNER-Jet3」を発売した。最先端のデバッグテクノロジーを搭載し、CPUコアや半導体ベンダにも縛られず、さまざまなシステム開発で利用できる。
京都マイクロコンピュータは2025年5月22日、JTAGデバッガ「PARTNER-Jet3」を発売した。PARTNER-Jet3 Model10は15万円、トレース機能付きのModel15は25万円(各性別)で受注を開始している。
同製品は2014年リリースのPARTNER-Jet2の後継機だ。ソースコードデバッガとしてマルチコア対応の他、LinuxなどのOSアプリケーションのデバッグ対応、実行停止せずアプリケーション状態を監視するRAMモニター機能など、最先端のデバッグテクノロジーを搭載。従来のC/C++言語だけでなく、Rust言語でのデバッグにも対応する。
組み込みシステム向けCPUとしてArmコア、RISC-Vコアに対応しており、CPUコアや半導体ベンダーに縛られず、さまざまなシステム開発で利用できる。
PARTNER-Jet3デバッグシステムは、JTAGエミュレーター、JTAGプローブ、WindowsPCで動作するPARTNERデバッガソフトウェアで構成される。
製品をロングライフ化するため、主要部品は長期供給に実績のある半導体部品を採用。また、製品開発およびサポート体制は全て国内で構築し、技術サポートやドキュメントなども日本語で対応する。
既存のPARTNER-Jet2の設定を含むプロジェクトファイルは、PARTNER-Jet3でも使用可能だ。そのため、現在PARTNER-Jet2を使用している開発チームでも、PARTNER-Jet3を追加導入できる。
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